寒河江川 

 休み最後の今日、家の片付けでも思っていたのだが、鱒の顔が見たくなった途端、いてもたってもいられなくなり出掛けてしまう。しかもどうせなら魚影の濃い寒河江川でと。そんなことなので到着したのは午前11時過ぎ。朝マヅメどころか午前のいい時間をも過ぎ去ってのスタートだ。いつものこととは言え・・。

 寒河江川は6月に来ているが、上流域にしか入っておらず寒河江川の全体像は正直よくわからない。それで今回は中流域をじっくり攻めることに。ニッ掛橋から根小川橋までの主なアリアはキャッチ&リリース区間。川は県道に沿って流れ、護岸側面には入退渓しやすいよう足場まである。魚影は濃く、この時期にしては珍しく魚が定位している姿も見ることができる。フィッシャーマンにとっては正に至れり尽せり。もっともホイホイと釣れるかというと、そんなことは決してない訳で・・。

 朝日山の家さん前の上島橋周辺から入渓する。ポイントポイントには、このような梯子が設置してあるので楽に入退渓できるのは嬉しい。

 上島橋から釣り上がると、アタリとチェイスが時折り見られる。この時期、まったく反応が無い川も多いが、やはり反応があると燃えるもの。キャッチ&リリースの成果なんだろうな。支流からの流れと合わせ水量は多いが、ボサ等はないので真夏の真昼間は辛い。なかなかフッキングまでには至らない。

 支流大井沢川の流れ込みの下にある、堰堤のプールで大物の期待を込めてフルキャスト。一投入魂である。しかし全く反応無し。もう絶対出るべき処なのに、どういうことだ。トロ場ではきっちり通していけば、それ以上投げても出ることはほとんど無い。諦めて少し上流側の支流流れ込みから深場に至る筋を狙ってスプーンを通すと、ゴン。思わず大きく煽ってフッキングさせた途端、ドラグが鳴りだす。管理釣り場以外ではドラグは締めているので慌てて調整、と言うか緩める。すると鳴る鳴るドラグ。暫しやり取りの後上がってきたのは40cm弱のニジマス。昨日からニジマスを見るなあ。渓流で釣ったのは2匹目。しかし元気に楽しませてくれたので、やさしくリリース。

 十分楽しませてくれた川を退渓し、川に沿ったダートを車まで歩いて戻る。道端にカエデの苗が植えられ、程よく手入れされた道を歩いていると何とも嬉しくなってきた。手が入った自然というのは本来の自然ではないのかもしれない。手の入らない渓谷が本来の自然の姿なのだ。しかし里川、里山は人と自然の係わりの中で培われた共存の姿。私がほっとするのは里川の方だ。

ルアー:ゴールドラッシュ ゴールド/レッドアワビ