阿武隈川

 2度目の阿武隈川。実は支流の堀川(ほっかわ)に来たのだが、大いに迷った揚げ句辿り着いたのは、実に人工的に公園整備された市民の憩いの場所そのもの。ここでルアーを投げていたら、狭い川幅に対して両岸の遊歩道を散歩する人々から、白い目で見られるに違いない。しかし立看板には投網の使用禁止とある。・・・釣りはいいらしい。

 ガイドには、どこからでも入渓らくらくとあったが、確かにそうだが。小心者の私は好奇の視線に耐えられないので退散。その上流も見てみたが、護岸された普通の里川。しかし葦が繁殖して川幅が狭くなっており、ルアーで狙うにはストレスが溜まりそうだ。少しでも投げられる場所は無いかとさ迷ったが、ここは諦め前回のリベンジも兼ね、阿武隈川へ行くことにする。

 今回もキャンプ場からの入渓。既に時計は正午を大きく回っている。残った時間もさほどなく、速いテンポで釣り上がる。途中、餌釣りの人と入れ違う。やはりこの辺ではメジャーな場所なのか、特にここは入渓しやすいので荒れやすいのだろう。アタリもチェイスもない。前回は低気圧の性かと思ったが、どうやら違うらしい。

 そして遡って堰堤まで行くと辺りは幻想的なムードに包まれた。何かが違う空気に期待できそうな予感がひしひしと。

 予感通り、良型ヤマメが溜まっていた。立て続けに3匹ヒット。

 しかしその後は沈黙した。悠々と定位し、流下する餌を狙う姿は見えるが、ルアーに反応する様子は全くない。もういいだろうといった雰囲気が感じられた。

ルアー:MIU レッド、ピンクべりー/金